2ntブログ
2011.09.23 SMは危ない
無常
ということに昔の日本人は美しさを感じていたんだよ
と、中学生の頃習ったように思います。

終わりがあるからこそ美しい。
刹那、儚いと言った言葉に惹かれるのは私にも立派に日本人スピリットがあるからなのか
単なる趣味なのか。

それから、私が惹かれるのは狂気です。

SMっていうのは最終到着点はやっぱり「死」だと思うんです。

楽しくケラケラ笑いながらもプレイはできるし、それも楽しいんですが
SMの真骨頂は、ピリピリした緊張感のなかで、抑えきれない欲望に身体の芯が支配されて
欲望を身体に纏って だけど頭は冴えて
そうすることが当然のように だけど興奮して
身体が動いている。
というような、暖かな幸せとは反対に位置している状態だと思うんです。

そういう状態って長く続くものじゃない。
エネルギーが圧縮されて集中しているから。
それに安定もありえない。欲望のほうに取り憑かれて、急かされて、エスカレートしていきます。

私のものにしたい。破壊したい。
という行き着く場所はやっぱり、死、なんじゃないかな。
生命としての死だけじゃなくて、「終わり」というものも含めてね。
追い求めているうちに生命の死にも当然、憧れを抱いてしまうものだけど。

刺激的な焦がすような快感を追っていたら
長く、幸せに一緒にい続けるなんて無理なんだよね。
逆に言えば、暖かい愛にあふれた関係だったら、強い尖った快感は得られない、ということ。

壊してしまった、集中的で狂うような快感を共通した相手は心に強く残るんじゃないかな。
終わってしまった、終わらせたこそ得られる快感。

SMやってると、そういう快感が欲しくなっちゃう。
うまくそこまでいかないところでセーブしながらもできるけど、そう思ってても、やりはじめたら欲が出てきちゃう。
…というか、どうせSMやるならそこまでやりたい。

SMがやりたい相手は、自分が好きで大事にしたい相手でこれから先もずっと一緒にいたい相手。
でもその相手に他の何者でもない私が、苦痛を与えて、その苦痛に喘いでボロボロに壊れていく姿を見たいんだ。

惜しいことに思うけど、その代わりにはとっておきの焼けるような快感がある。
だからSMをやりはじめっちゃったら危ないよね。
でもいいよなSM。

無常だな。


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