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2019.11.27
拘束のファンタジー
私の前に身体を自由に動かせない男がいる。目の前に立って見つめると、男はこちらの意向を探るように窺い見る。目線が合うとすぐに外される。
もう充分に動けないこの男に、私は拘束を足していく、首輪、口枷。これでもう話せない。
さて、何をしようかな。
焦る必要はない。
だって、ここから彼は逃げ出せないんだから。
今度は口に出してみる。
何しようかな?
男は哀願するような瞳で見上げる。私はそれを眺めながら、いくつかの選択肢を想像する。
私はこの時間が好きだ。
お前の身体は今、お前の意志の下ではなくて、私の意志の下にあるんだよ。
私が下す決断をお前は、ひたすら甘受するしかない。ただそれだけが、お前のできることだよ。
私の機嫌を損ねないでね。お前の為に。
私はそれを心で言いながら、顔に触れ、見つめるのも好きだ。
声に出す言葉はいつも短くなる。
今から私の与える全てに、喘いでもらおう。
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