2ntブログ
「何でもします」と言われるのが好きではありません。
何でも、なんてできるはずがないから。
その言葉が出た途端にストーリープレイになってしまうような気がする。
ストーリープレイが嫌いなわけではない。

でも、本当になんでもするんだろうな、と感じるられる子がいます。
その子は「僕はSMが好きなのかわからない」と言う。
確かにその子はMの癖を持っているに違いないのだけど、私もこの子とSMをするのはなにか違うような気がしていた。
それは「何でも」を所謂、ホテルに籠もってするSMプレイに限ってしている時点で矛盾しているような気がするし、
それを超えた方が真実に近づくように感じていたから。

SMプレイを長く続けると、個人への思いが強くなる。
このプレイをどうしてもしたいというよりも一緒の時間を過ごして、近くにいきたい
という風に変わっていくと思うし、そうでなくては長く続かないんじゃないかな。

件の子は、SMよりも「私」という個人の方が、圧倒的に優先されている。
極端な例だと思う。
一緒の時間を過ごすことが何よりも大事で、その時間を私が楽しく思い、笑顔でいるのを見たい、って、ね。

きっと、私が「私が気持ち良くなるから、唾をかけて」と言ったら、やるんじゃなかろうか。

最早、SMなのか、わからない。
だけど、SMという定義は後から付いてくる方が自然であると思う。
小さい頃から、妄想していた世界は大人になったら「SM」と呼ばれるものだったの。

鞭や縄や蝋燭を使わないでも、いや、それらは使っても使わなくても良くて
支配ができればそれでいい。
逆に言うならば、支配を感じられないならば、プレイは面白くない。

所謂SMプレイをしなくなったら、とても彼とはしっくりきた。
きっと彼もしっくりきていると思う。

SMプレイの拘りから離れた時に、私達はSMを手にしたと、感じる。

でも生憎私には、サドの癖があるから、もっと、涙が滲むほど酷くしてあげるから安心しな。
2012.03.10 望むこと
その男は、私に言った。
「ぼくがもし、お店を通してではなくて、あなたに会っていたならば、希望なんて聞いてくれないと思うんです。
ぼくは、あなたの本当の姿に触れたい。フィルターをなくした姿に近づきたい。
だから、ぼくの希望なんかは聞かないで、あなたが楽しいと思うどんなことでもしてください。」
と。

考えてみた。この男とどんな時間の過ごし方をしたら楽しいか。
男の立場を無視して、私が純粋に楽しいこと。
でもね、考えてみたら、私が純粋に楽しいことを彼は望んでいるのだから、それが実のところはお互いが楽しいことなのよ。

出来もしないことを、その場を盛り上げる為に気持ちよくなる為に、大げさな言葉で語るのって嫌い。

私は男がそうでないかを確かめるかのように、見つめた。

ねぇ。お前、私が楽しいどんなことでもするって言ったよね。本当だね。
私ね、ちゃんと考えてみたの。
聞きたい?

「はい」

と男は見上げた。


あのね、
一緒にね、
お買い物に言ったら、楽しいと思うのよ。


笑い声が漏れるのがわかった。
しんした部屋に響くそれは、張り詰めた部屋に色を飾るようだった。

ねぇ
できる?
本当にできる?

甘い快感が霧のように包む。
私は自分の言葉を味わうようにゆっくりひとつひとつ、吐いて、かけた。
お前にはこれができる?

「はい、できます。」

男のそれは張り詰めて、顔は恍惚としていた。

本当にそんなこと言ってもいいの?
身を滅ぼすかもしれないよ。
いいの?

「身を滅ぼしてしまったら…あなたに会えなくなっちゃいます。
ぼくは、あなたに会いたいです。
だから、
生かさず殺さず、でお願いします。」

私はおかしくて仕方がない。
この男は私に支配されている。
その為に変になっているし、変になってもいいのだ。
私に関われる限り。

笑っていると男は
「ああ、いま、すごく綺麗です。」
と言った。
その顔に唾を吐きかけると、男はもっと、酔った。

私の口からでる、言葉や息や唾液を浴びて、濡れた。
先日、うちの奴隷と3年の記念日を過ごしました。
会ったのは、シオラに入る前で、とある携帯サイトの掲示板。
初めて私がそこに書き込んだ日が2月22日だったようで、この日を記念日と設定したの。

3年の間にまぁ色んな事があったけど、こうして一緒にい続けられるのは
奴隷の忍耐力のおかげだと思っています(笑)
私、実は不平不満を口に出すことが苦手で
イラっとしても、飲んでしまって蓄積されていき、破滅することが多いのですが
(本当に私が怒る内容は正しいのか?と思ってしまうから)
SMの時は、これはプレイなのだから、私がルールで、私が気分を悪くした時点でお前が悪だ!
と、お互いの合意?の世界があるから気持ちがいいですね。
世間的に、客観的にどうなのか、正しいのか考える必要がありませんから。
私は、うちの奴隷とは普段からそう考えていまして、
だから沸点がものすごく低い(笑)

沸点が低く見えるのは、怒った時にすぐ口に出すから、かな?
もともとの沸点が低くなるのかな?
両方だね。

でもそのおかげで、私には不平不満が蓄積されていないで、長く心地よく過ごすことができています。
その代わり奴隷には、蓄積されているのかもしれないけど(笑)
まぁ、あいつもあいつで「ここまで付き合ってこれたのは、ルイ子様のおかげ」
と言ってるし、良しとしましょう(笑)

SMっていうのは、負担がかかる関係で、長く一緒にいると楽な方向へいきたくなるから
なぁなぁになりやすい。
リードするのも、付いていくのもしんどいから、段々とフラットな関係に近付いていってしまうと思う。
お互い、プライベートでのSM関係の経験があったから、それを危惧していたのだけど
不思議とそうならない。
よく聞かれるんだけど、うちの子は勿論私の本名も何もかも知っているけれど
私のことは2人きりの時にも「ルイ子様」と呼ぶ。

この子は私の奴隷になるべくして生まれたんじゃないかな
と思う。
いつか仲違いしたら笑っておくれ(笑)

手紙には、ルイ子様さえよければ、僕は誰よりもルイ子様を大切にするつもりです。
と書いてあったけど
私じゃなかったら、誰を大切にするのさ。

2012.02.07 タブー
いいことを教えてあげる。

私は彼の顔に跨って上から告げました。

見上げるそれは欲に染まっている。
欲に塗れると焦点がぼやけるような視線になる。
支配されて、求めること以外入り込む余地がない。

紅潮して、震える。
私は、求めるものを自由にできる。

昨日までね、私、生理だったのよ。
それでね、昨日はSEX二回したんだけど、中に入れたの。
で、一回目から今まで、そのままなの。
まだ、中にあるかな?

そう言ってから腰を下ろしました。
彼は私の股の間でニオイに溺れて足掻いています。
拒絶しているようで、ニオイを吸い込もうと必死になっています。
彼の股間に手を伸ばして確認すると、いつもよりも強く張っていました。

舐めて。

首を横に振っている。

舐めて舐めて。

彼は、私にご褒美に黄金をくれるかと聞きました。
前は黄金もこうして、首を横に振って嫌がっていたはずです。

今日はでないもん。

手を後ろにのばして、股間をさすって、舐めろと言い続けていたら、
小刻みに震えて、呻きながら、舐め始めました。

ああ、知らない男の精子を舐めているかもしれないのに、おかしいの。

今度は何に首を振りながら、何を褒美に欲しがるんだろう。

そのまま彼は、顔を濡らしながら射精をしました。



2012.01.27 幸福の追求
いつもショッキングな内容を私に告白する彼は、その日も一つ告白した。

「でも、こんなお話をした後に何ですが…SMを何かを吐き出す場所とは考えていないんです。」
「じゃあ、SMは何なの?」
「…幸福の追求ですかね。」

私は吹き出してしまった。
彼は少し照れくさそうだったと思う。

幸福の追求!

そうだったのか。
気絶したり、意識が別へ飛んで譫言を言ったり
震えて逃げ出して焦点合わなくなるような
そういった行為は幸福の追求だったのね。


相手が本当はやりたくない、と思っていることをやらせてしまうのは嫌だ

と話をしていたけど…
私達、SMが好きな人って、そこが気になる人が多いんじゃないかな?
やってることがやってることだから
「本当にいいのか?」
っていう、気持ちはお互いに持っているんじゃないだろうか。

私だって、嫌だと思う相手を無理矢理やりたいとは思わない。

私、彼に対して酷いことをたくさんしてきたから
本当にいいの?
と思ってた。
だから、幸福の追求、と言われたら
どうしようもないマゾだなあ
って笑えるのと
良かったなあ、と安心して嬉しく、
さあ今日も酷いことしてやろうとやる気が出た。



血塗れになった身体に、蝋燭や線香や熱したドライバーを当てて
何度か気絶しても、起こして続けた。

ドライバーを手にしながら

これ、どこにして欲しい?
どこでもいいの?
じゃあ逃げたらダメ

と言ってある場所に押し当てた。
彼はキチンと逃げなかった。

それから、消え入るような声で私を呼びかけて
「もう限界です。」
と言った。


震えて、虚ろな瞳に

これが本当に幸福の追求?

と聞いても、虚ろなままで返事が返ってこない。
揺さぶって、何度か聞いたら
焦点があって
微笑んだ後、頷いた。

その笑った顔を見たら
私はまた可笑しくって、腹を抱えて笑ったのだけど
涙も出てきて

焦げたり、染まったりした身体に多い被さってしまった。

本当、どうしようもないやつ