2ntブログ
マゾには強い個性を持ったマゾが多く、その個性が強い程に私は、ワクワクしてしまいます。
今回はそんなマゾの書いたコメントに寄せて、記事を書きます。
「幸福の追求」という記事にもでてきた、マゾのコメント。

前回このマゾの陰嚢に焼きごてをしてから、コンスタントに来ていたのが間が空いたので、トラウマ与えたかと思って心配していたのだけど(笑)
どうやら、体調を崩していたらしいです。
ぶっ飛んでて面白いから、エピソードもたくさんあるのですが、それらは我慢して、取り敢えず、本日はコメントを。





フランス西部のル・マンと云う街に在るサーキットは、世界最長を誇る6kmものストレートコースを有します。
其の終点に存在するカーブをクリアするには、約290kmの速度から70km程に減速しなければ成りません。
減速距離が短ければ短い程、コース1周当たりのラップタイムが良い事になります。
どの時点でローギアに入れ、どの時点でブレーキを蹴るか。
総ての思案は自己責任に於いて成されるので有りますが、死の影が散らつく恐怖との闘いとも云えます。

強烈な重力変化により、身体中の血液が前面に急速移動。
眼球の毛細血管が限界付近まで膨張し、視界が淡い紅色になります。

苦難や葛藤を乗り越えた時の達成感や自己肯定。
そんな物には興味が有りません。

私が欲するのは、極限な環境に身を置いた時の感覚、広がる風景。
其れは、必ずしも悦ばしい事ばかりでは無いのですが、
求めずに要られ無いのです。

私に取っての幸福の追求。

前々回のセッションにて、陰嚢への焼きごて。
強烈なショックと供に、貴女とならば、求めている境地、
その先の景色迄、目にする事が出来そうな気がしました。

醜い傷跡を見ると、そんな自分が恐くなるのですが。




其の三ヶ月後、ドイツ北西部に在るニュルブルクリンクでクラッシュを起こしました。
山肌を縫う様に配されたコースは、非常にトリッキー。
故にTeufelin ring = 悪魔のリンクと称されます。

1周約20kmの深夜のコース。
右脚に呼応するエンジンノート。
ヘッドライトに切り抜かれた疾走する情景。
此等が脳内で共鳴し、あるリズムを刻み始めると抜け出せなくなる。

此のまま身を委ねていたい衝動。
自制を求める切迫感。

減速を即すアラームが鳴り響き、レシーバーからは制止を求める悲鳴。

今、この波に乗らなくて、何時載ると云うのか。

其の時、私が下した判断は、眼を閉じてアクセルを踏み続ける事。

結果の代償は、計り知れない物かありました。
多大なる損失を関係者に与えるに至り、漸く覚醒したとの思いに有ります。

独り善がりの愚かさ。

でも、求めずに要られ無い。
然もなくば、生きている意味が見出せない。




二件のコメントから一部抜粋しました。
私の気に入っている部分は「強烈な重力変化により、身体中の血液が前面に急速移動。
眼球の毛細血管が限界付近まで膨張し、視界が淡い紅色になります。」というところ。
私はこんな経験はしていないけど、SMをしている時、ひたすら加虐に専念している時の感覚と似ているような気がします。

SMの楽しみには色んな楽しみがあって
調教して、思い通りに変化、コントロールする過程を楽しんだり
貶めていくことを実感して気持ちよくなったり
支配していることを感じて満足したり
色々ありますが

ひたすら、破壊に没頭している瞬間も気持ちが良くて、そこには思考が入り込む余地がないです。
頭が、カーっと熱くなって涎が滲み出てくる。
目は開いて、口元はきっと笑っていると思う。

私は、強烈な痛みを与えるとき、勿論そうする瞬間も大好きだけれど
今からするぞ
と寸での時間も大好き。
私が凶器を手にギラギラしていると、目前には恐れて震えながらも、逃げないマゾがいる。
痛みに足掻いて、叫ぶけれど、痛みを跳ね返そうとはしない。
存分に苦痛に沈んでいるのがわかる。

そこに、更に積み重ねていく楽しさといったら、ない。

そういう空間がこのコメントでは、よく表現されている。

その魅力は「死」の影なのだろうか。
私も思考も入る余地のない、赤く染まる空間でおきる快楽がないと駄目みたい。
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