2ntブログ
映画、ほとんど見ませんので、私の好きな「オペラ」について書こうと思います。
サロメやオテロやルルをSMに絡めて書くこともできますけれど、今日はこれ聞きに行くんだ!って一番テンションが上がるのは
やっぱり、やっぱり…!
「フィガロの結婚」

ベタ中のベタ。
先日、ウィーン国立歌劇場の来日公演にも行ってきました。

フィガロのいいところは、みんなが色に浮かされてるとこ。
オペラなんてだいたい、特にイタリアオペラなんて「ソプラノとテノールが恋に落ちて、どちらかが死ぬ」ってストーリーだけど(笑)
フィガロも恋に浮かされた人ばっかり、あの女をやってやるとか、あの人の気持ちはどこへ、とか、右往左往してるの。

真剣で、深刻なことって、少し目を離してみると滑稽に見えたりするもので
フィガロは、色事の「あるある」に自分を見つけて、笑っちゃう。

コンテがコンテッサの部屋に入って、扉を開けろ!ってやった後
出てきたのはスザンナだった!ってところなんて
いきなりコンテッサ強気になっちゃってさ(笑)現金なものだよね。

モーツァルトの音楽、素晴らしい。
これまたベタだけれども
ケルビーノが二幕で歌う二曲目のアリア「恋とはどんなものかしら」なんて前奏が始まっただけで、目が潤んできてしまいます。

SMと絡めて語るつもりはなかったのですけど
ここまで書いて思ったのは、SMをやって真剣に心動かされたりするのも、少し離れてみると滑稽で、笑える時もある。
私たちたった70分の間にも真剣なドラマ詰め込んだりしてるよね。

その時は大真面目で真剣なんだけど、後になってみたら思い出して二人して笑えるなんて、よくあるね。
でも、大真面目だからこそいいんだ。

フィガロを見た後は、人間って、男と女っていいな、という気持ちになります。



Voi che sapete che cosa e amor
恋とはどんなものかしら


恋とはどんなものかご存知の貴女方、
さあ、判断して下さい、僕がそれを心の中に抱いているかどうかを。

僕が感じていることを、貴女方に、お話し致します。
僕にとっては、はじめてのことで、それを理解することが出来ません。

熱望に満ちた愛情を感じ
それは、今、喜びになるかと思えば次の瞬間には、苦悩となるのです。
凍てついたと思うと、次には感じるのです心が燃え上がるのを・・・
そして、また、一瞬のうちに、冷たく凍ってしまうのです。
それでも再び、われを忘れて、幸せを追い求めるのです。

誰がそれを手にしていて それが、どんなものであるか解らないのです。
おのずと溜息が出て嘆いてしまうのです。
我知らず心ときめき、体が震えるのです。
安らぎが見出せないのです    夜も、昼も・・・
でも、僕は、こうして悩むのが好きなのです。

恋とはどんなものか
ご存知の貴女方、さあ、判断して下さい、
僕がそれを心の中に抱いているかどうかを。
Secret